資産運用を始めて色々調べるととドルコスト平均法という言葉を聞いたことがあります。
保険販売の窓口で「ドルコスト平均法だから安全ですよ」ということもよく言われていますが、ドルコスト平均法について何も分からないままだと安全かもわかりませんよね。
ここではドルコスト平均法が安全だと言われる根拠、メリット・デメリットについて検証していきます。
ドルコスト平均法って何?
ドルコスト平均法は毎月決まった金額を投資する方法です。
この投資法が安全と言われるのには理由があります。
1つは投資を行うときに主観が入らないこと、もう1つは相場が変動するリスクを減らせることです。
投資を行うときに個人の主観が入らない
人間は誘惑に弱い生き物です。
初心者が投資をして偶然儲けてしまうと「自分には才能がある」と思い込んで、さらに大きな金額をつぎ込んで失敗するケースが多いんです。
それって頭の良さではなくて、実は理性の問題なんです。
リーマンショックで大損をした人たちは優秀な大学を卒業した超エリートたちです。
だから投資をするときは自分の能力を過信せずに、理性的に判断していく必要があります。
ドルコスト平均法は毎月決まった金額を意識せずに積み立てていけるので、普通の人がコツコツお金を増やしていくのに向いているんです。
相場が変動するリスクを減らせる
相場が上がったり下がったりするのは誰も予測できません。
金融のプロと呼ばれる人でも、ある人は上がると言っているときにある人は下がると言っているなど、どっちが正しいのかは分からないんです。
だから相場が上がりそうなら投資信託を買って、下がりそうなら投資信託を売ればいいと考えるよりも、ドルコスト平均法で下がっても上がってもリスクを減らす方が堅実といえます。
例えば毎月1万円分の投資信託を買うとします。
1口1,000円とすれば毎月10口買うことができます。
もし相場が500円に下がってしまったら現在積み立てている投資信託の金額は下がってしまうかもしれませんが、毎月買える投資信託の数が20口にもなります。
安いときに多く投資信託を買っておくと、相場が値上がりしたときに損をした分を取り返すことができるんです。
ドルコスト平均法は本当に安全?
ドルコスト平均法は投資のリスクを減らす有効な方法ですが、ドルコスト平均法だけだと十分でないことがありますので注意が必要です。
ドルコスト平均法で安全に運用するためには、長期的に投資することと分散投資することが大切になります。
長期的に投資する
いくらドルコスト平均法が大切だといっても、2〜3年程度の運用だと力を発揮できません。
期間は長ければ長いほど効果があります。
どのくらいの期間運用するかは個人の考えにもよりますが、最低でも10年くらいの期間を見ておいたほうがよさそうです。
分散投資を行う
とある資産運用の相談に行ったときに、「外貨での運用に興味はありますか?ドルコスト平均法だから安全ですよ」ということを担当者に言われました。
ドルコスト平均法である程度リスクが減っていても、もともとのリスクが高すぎると安全ではないことがあります。
外貨はリスクが高い金融商品ですし、分散投資を行っていないとなると、大きく儲けることもありますが大きく損をする場合も考えられます。
つまり、ドルコスト平均法だから安全とは言い切ることはできませんが、投資信託などで分散投資をして長期的に運用していけばリスクは小さくすることができます。
ドルコスト平均法のデメリットは?
ドルコスト平均法のデメリットはというと、リスクを抑えられる分、リターンもある程度制限されます。
FXなどリスクが非常に高い金融商品で収益を上げている人にとっては、完全に他力本願な投資信託は退屈に思ってしまうかもしれません。
金融商品を選ぶときは自分のリスク許容度、つまり金額が上がったり下がったりするのにどれだけメンタルが耐えられるかというのを考える必要があります。
投資の勉強をする余裕はあまりないし、あまり損をせずに積み立てたいならドルコスト平均法は有効な方法です。
ドルコスト平均法は投資信託でメリットが大きい
投資信託だとそもそも分散投資できていますので、ドルコスト平均法が効果を発揮します。
あとは途中で積立をやめてしまわないように、あらかじめ運用方針を紙に書いておいたり、企業型個人年金などで60歳になるまで解約できないようにしてしまうといいかもしれません。
ドルコスト平均法は正しく使えば、賢く資産を増やすために役立つ方法ですので、投資信託を買おうと考えている人はぜひ活用してみてください。
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